蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

2021-01-06から1日間の記事一覧

好きな小説 ──『十三月怪談』(川上 未映子)

ときどき思うのだ。恋人が死んだらどうしよう、と。 たとえば病院で恋人が死んでしまったら。 私は恋人の手が冷たくなるまで声をかけ続け、何度も愛してると伝え、頬に、おでこに、できればくちびるに、くちづけをするだろう。 灰になった恋人を夢遊病の気持…