蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

腐女子はいつまで「女子」でいるつもりなのか?新しい名称を考えてみた!

 のあいだアニメイトのエロ本コーナーに立ち寄った際、その道にBLコーナーがあって、裸の男たちや裸よりももっと恥ずかしい格好をした男たちのイラストを冠したBL本が陳列してあり、ほほう……と思って眺めていた。とてもここでは書けないような世界が広がっていた。ほほう……と私は唸り、ひとまずエロ本コーナーへ歩を進めた。
 BLにはBL特有の真っ直ぐした歪みがあって、男性向けえっち本とはまた違う趣がある。BL本を買ったことがないので、人生経験として買ってみるのもいいかもしれない。おすすめあったら教えてください。


 BLとすこし話は違うけど、男は女の尻や胸で性的な興奮を覚えるが、女は男のどの部分に興奮するのだろうか?男女関わらず性的興奮を覚える箇所は一概には言えないだろうけど、メジャーなところが気になる。
 以前、サークルの同志に伴って「KING OF PRISM」(通称キンプリ)を鑑賞したことがある。

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kinpri.com

 同志(女だ)が応援上映をするので、その応援するさまを私たちが見守るという応援上映応援上映会」というやや常軌を逸した飲み会だった。

 だんだん同志の「応援」を爆笑する人が出てきて、さらにそれを鑑賞する応援上映応援上映応援上映会」になった。でもなかなかおもしろかった。
 彼女が脊髄反射で掛け声を歌舞伎よろしく上げたり、黄色い声でキャーキャー言うのを見ているのは酒がすすむ。今でもときどきその時のことを思い出すと、ふいに笑みがこぼれる。好きなものに真っ直ぐな人は素敵だ。
 でもそれ以上に面白かったのは、アニメの中で舞い踊る美少年たちがいちいちヘソチラしたり、なにかとシックスパッド(腹筋)を見せたり、雨に濡れたりしていたことだ(ちなみにシックスパッドが出た際は「ナイス・シックスパッドー!」と掛け声をかけるのがルール)。
 私は、ほほう……と顎を撫でた。女は男のこういう部分がイイのか。
 「キンプリ」の内容自体は、まあ面白いのだけど、はっきり言ってよくわからなくて、同志に訊いたところ「私もよくわからない」と言っていたので、内容はさておき一女子を脊髄レベルで夢中にさせるコンテンツ力はすごいものだ。春からテレビアニメも始まるので、見てみたいと思う。


 BLは男性向けえちえち本と同じく幻想に過ぎないので、BLを基にした同性愛を肯定する言論は、間違っているとは言わないけれど正しくない。方法が正しくない。
 一時期そういった方法の言論がネット上に見えて、なんかそれはちがくね?と思った。現実は現実として、幻想は幻想として切り離すべきだ。
 まぁ、いいや。


 腐女子という言葉がある。BLを好む乙女たちを指す言葉で、数年前まではスマホやパソコンでは一発変換できなかったのに今ではできるあたり、世間に浸透して市民権を得た言葉なんだなぁと感慨深い。それだけ、BL文化が表に出てきているのだろう。それだけの経済効果をあげているのだろう。


 腐女子


 腐った女子。


 「女子」はいつまで「女子」なのだろう。オバサンが「女子会」と称してランチを開いていると、貴様らいつまで女子でいるつもりなんだ、とイチャモンをつけたくなる。
 女は永遠に「女子」なのか?
 無理がある。いくらなんでも。認めない。断固、認めない。
 だから、腐女子が30代をゆうに越しても「腐女子」と名乗ることは、認めない。腐女子という言葉が生まれて何年かわからないが、30代を今は昔に語る者もそろそろ出てくるはずだ。30代でも「女子」はそうとう厳しいぞ。これは譲歩だ。


 男子は紳士に、女子は婦人になるように、腐女子腐人(ふじん)を名乗るべきだ。


 いやだ?貴様ッ!それでも軍人かッ!軍人じゃない?
 軍人かどうかはともかく、論理的に考えれば名称は「腐人」になる。好むと好まざるとにかかわらず。
 でもここで問題があるのは、腐女子は「婦女子」が基にあって、なおかつ婦女子という言葉があまり使われていなかったために音被りがあっても意味分けで「腐女子」が市民権を得るに至ったわけだが、この点に「腐人」は問題があって、なぜなら「婦人」という言葉はふつうに使うし、しかもちょっと高級な響きがあるために、社交の場では深刻な音被りが発生して意味分けに苦労しかねない。社交界で腐人(BL)の話題が出るとは思えないが、そういう危険性もある。また、「ふじん」の音だと「夫人」も存在するため、さらに複雑に音被りしてしまう。
 そこで考えた。


 腐人(くさりびと)と称すればいいではないか。
 

 いやだ?貴様ッ(以下略)
 どうしても「腐る」がものものしい雰囲気を出してしまって、いけない。ゾンビか?木乃伊か?
 「腐女子」は「腐」のあとに「女子」が付くことで「腐」の禍々しさを希釈していたが、「腐人」ではそうもいかない。また、「くさりびと」だと元来あった女性性を示す要素がなくなってしまうではないか。腐った人。シンプルにそうなってしまう。
 そこで考えた。


 腐女(ふじょ)


 これしかないだろう。完璧じゃないか?嫌とは言わせないぞ貴様。
 「扶助」と音が被るけど、そんな使わないし、意味分けも容易である。完璧だ。唯一困るのは徳冨蘆花(とくとみ ろか)の作品『不如帰(ふじょき)』をゼミかなにかで発表する際に勝手に脳内で『腐女帰』と変換してしまいそうなことだろうか。知るかッ!『不如帰(ほととぎす)』と読めばいいだろッ!


 さて、名称も決まったところで、腐女子ならびに腐女の皆さんには、これからも健やかで清々しいBLライフを送っていただきたい。


 いやだ?いつまでも女子でいたい?貴様ッ……!

 

 

〇追記

 既に貴腐人(きふじん)という言葉があることを、フォロワーさんに教えていただきました!完璧なネーミングでした!教えていただきありがとうございました!

 あと、精神的に女子でいること、乙女でいること、小学生男子のままでいることは、言うまでもなく大切なことですね。それがロックなので。

 

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