蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

憧れのあの人になりたいボーイ

 村正彦は奥田民生になりたいボーイだったけど、私は小山田壮平になりたいボーイだ。町田康になりたいボーイだ。村上春樹になりたいボーイだ。丸本大悟になりたいボーイだ。
 憧れの人が好きすぎて、その人になりたいボーイなのだ。
 私のなりたい人たちはきっとつらい経験をたくさんしてきただろうけど、そういった細かいことを抜きにして、その人になりたいのだ。
 その人の名声が欲しいわけじゃない。これだけは明言しておく。名声なんていらない。
 私はその人になって、その人の目で、耳で、心で、世界を感じてみたいのだ。ものを作り出してみたいのだ。
 どんな感じがするのだろう?美しい世界かもしれないし、あるいは苦しいものかもしれない。
 小山田くんの声になって思う存分歌ってみたい。
 町田康になって文章と戯れたい。
 村上春樹になって深い精神世界へ潜りたい。
 丸本大悟になってマンドリンオーケストラの曲を作ってみたい。
憧れが強すぎてその人になってみたい感覚をわかってくれる人がいたら嬉しい。それともみんなそうなのだろうか。


 『BLEACH』という漫画で「憧れは理解から最も遠い感情だよ」という名言があるが、その通りだと思う。憧れているうちは理解できない。なぜなら、憧れているうちは他者でしかないからだ。
 でも、それでいいと思う。理解したいわけじゃない。ただのファンなんだから。
 憧れだろうが、理解だろうが、私はその人になってみたいし、尊敬の念を忘れずにいたい。神さまだから。ヒーローだから。

 

 ぜひ聴いてほしい丸本大悟の曲。

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