蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

ウィルス対策(ソフト)

  コロナ・ウィルスが流行していると同時に、私の会社でもウィルスメールが飛び交いITグループの私は対応に追われているが、おそらく、というかまったくの偶然である。

 

 流行病について思いを馳せよう。

 SARS鳥インフルエンザエボラ出血熱など、私の生きている間にもいくつかの驚異的な病原菌が流行したけど、そのたびにそれを契機として対応技術が高まるあたり、社会とはひとつの生き物みたいだと思う。

 私たちの体は一度かかった病原菌には抗体ができて、仮に再度罹患しても軽くなるようにできている。

 社会もそれと同じことで、ある流行を機にその経過をまとめたものとマニュアルが作成され、訓練や医療技術の発展に伴い感染への社会的な抗体力を強めていく。次なる脅威が来たときに、より被害を少なくするために。

 もちろん、そうしても次なる病原菌は誕生し、進化して私たちに襲い掛かるし、対応技術の効果が表れるのはずっと先の未来のことで、我々の生きているうちにはせいぜい「徐々に技術が高まっていく」というわずかな実感しか抱けないだろう。

 その対応力の効果的測定は歴史統計が証明してくれる。

 

 パンデミックについて思いを馳せるとき、私は世界史の授業で習った黒死病(ペスト)」を思い出す。

 14世紀だか13世紀だかにヨーロッパで爆発的に流行し、人口のおよそ3分の1が死亡したものだ。全滅した村もあったという。

 医療技術の低かった当時では、もはや病が過ぎ去るのを待つしかなかったのだろうか。

 当時の医療と言って思い出すのは、これだ。

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 ペストマスク。

 高校生くらいのとき、これ、めちゃくちゃ欲しかった

 めちゃくちゃ欲しくて、売ってる店を探した。ヴィレッジ・ヴァンガードとか売ってそうだけど売ってなかった。

 ペストマスクつけて、原宿を歩きたかった十代。

 口のところにハーブなど香草を詰めて使ったらしい。そんなもので感染を防げたかどうかは疑問だ。

 全身を黒いマントに包(くる)んで感染経路となる糞便や吐瀉物に触れないようにしたとか。それなりに合理的だったのかも。

 

 大人になった今でこそ、ペストマスクはもう別にいらない。

 憧れはあるし、「あげる」と言われたら喜んで貰って部屋に飾るが、なんかこのデザインは安直にすぎるというか、いかにも中二病の十代が好きそうなデザインをしていて、大人になった今では多少いただけないな。

 「狐面」と似たような中二性を感じる。

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 じゃあ狐面もペストマスクもいらないのか、そうなのか、と言われたら、いる、と答える。

 くれるなら貰う。

 部屋にないよりかはあったほうが絶対に良い。

 おみやげで買うことはないにしても、足を止めて、値段を見て、安かったらもしかしたら買うかもしれない。やっぱり欲しいんじゃないか。

 やれやれ、病気は治っても中二病は治らない。

 

 話がぜんぜん逸れてしまったな。

 

 ↓

 

 コロナ・ウィルスについて、感染拡大は怖いけど、仕方がない気もする。

 大切なのは個人単位での予防と正しい情報の選択だ。

 感染拡大によるいわれのない噂や流言飛語による、たとえば人種差別とか迫害といった社会的二次被害はぜったいに阻止しなくてはならない。

 そのためには情報ソースを確認する、官庁のサイトで新しい情報を得る、怪しいメールは無視する、添付ファイルを開かない・保存しない、などの個人単位での情報セキュリティ意識が求められる。

 

 また話がちょっと逸れたな。