蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

仕事中にギターの練習ばかりしてる

  在宅ワーク中、苦痛の仕事から逃れたくて、つい仕事とは関係の無いことをしてしまう。

 スマホをいじるもそうだし、漫画を読むもそうだし、ガムを噛んで10秒で捨てるなどもそうだ。本当に在宅ワークが向いていないのだと思う。職場に出社したら逃げられないので観念して効率的に仕事ができるのだが、家だとぜんぜん手につかない。

 

 最近はギターをよく練習している。

 社会人になってからここ1年くらいあまり弾かなくなってしまって、1週間触りもしないなんてことがよくあったが、近頃は毎日弾いている。

 仕事中のギター練習は妙に捗る。

 ゆっくり弾き、通してミスなく弾けたらテンポを少し速める。

 つっかえたところや運指ミスしたところを、できるようになるまで丁寧に、執拗に、繰り返す。

 録音し客観的に聴いてみる。するとどこが駄目なのか明確になる。

 その箇所を中心に、全体の流れの中でメロディを意識しながら、弦を弾(はじ)く右手の指その一本一本の力の入れ方を意識する。左手がメロディに遅れないように、素早くも、しかし効率的なかたちに動くように、より洗練されるように意識する。

 左手と右手が別々のことをやっているのに ひとつの音楽を形成していて、左右はまったく異なる動きをしながら関連し合っている。脳の中でひとつのものに結び付いていく。6つの音で構成される和音がひとつの響きになる。

 ベースの音が響き、伴奏部分のアルペジオが間に挟まって、メロディラインを彩る。

 丁寧で繊細だけどシンプルで、古くて温かく、ロジカルだが感覚的な、そんな楽器がギターだ。

 

 そのとき弾けなかったフレーズが、次の日に弾けていることがよくある。

 練習したことはちゃんと後をついてくるのだ。これは不思議な事でも奇跡的な事でもなく、当たり前のことだ。努力をして報われないことはあるかもしれないけど、努力の成果が実ることは不思議でも奇跡でもない。まぁ、私のようなアマチュアの下手くその段階での話だけど。

 こうやって、目に見えるように成長できるとなんだか嬉しい。

 どんな物事も、じつは目に見えていないだけで、自分の努力次第ですこしずつ先へ進んでいるのかもしれない、と自信が出てくる。

 

 そうしてまた仕事に戻る。

 退屈極まりない、とおもう。

 でもこの仕事だって、1年前はぜんぜんものにならなかったけど、今は自発的に動けたり、ちょっとずつ仕事を回せているじゃないか。

 不安はたくさんあるけど、なんとなく、自信が出る。

 よし、がんばるぞ。とおもう。

 

 そういう気持ちで仕事に臨み、30分くらいしてまたギターを弾いてる。

 壊滅的に集中力が無い。

 

 

※やることがたんまりあるときはちゃんと仕事してます