有給休暇を取得して3連休を作った。
6月は祝日がないからこそ、積極的に休暇を取るべきだ。そうでないとカレンダーの圧迫感に卒倒しそうになる。
今年の6月は1日が月曜日で、カレンダーのぎっしり・たっぷり・みちみち感には重量感があって息苦しい。デブの満員電車かよ。こういう月こそ休暇を取るべきだ。
だけど特にすることもないので、ブログを書いたり小説を少し書いたり本を読んだり、あとはYouTubeで包丁を磨く動画を見ていたら一日が終わってしまった。
近所のラーメン屋さんに歩いて行くと、カウンターにはニンニクもラー油も置いてなかった。感染拡大を恐れてやめたのだそうだ。
私はニンニクでめちゃくちゃになりたくて来たのに、残念だ。
ニンニクでドライブ感とライブ感をマシマシできないラーメンの、どこに価値を見出せばいいのだろう。
だけど仕方がないこのご時世。私が店主でも同じ対応をしただろう。
はやくどうにかならんかなぁ、と思いながらすすったニンニクのないラーメンは、しかし、なかなか美味しかった。
ニンニクなくてもいいんじゃん。
近所のスターバックスに行き、新作のイチゴのフラペチーノをテイクアウトする。
実は2日連続でこれを飲む。
2日連続はさすがにまずいだろうか、「糖尿」という言葉が脳裏に漂う。
でも3日連続よりはマシだろ、と悪魔が囁いて「それもそうだな」と返事をした。この悪魔はあらゆる欲望について論理で正当化してくるから困る。どんどん堕落する。
それを買い飲み、無心で浸る。
乾いた欲望が潤っていく。脳の細部まで快楽物質が染みわたる。こう書くとヤバイ薬みたいだ。ヤバイ薬ではないけど、体に良いものではないだろう。
久々のヒット。去年の今頃に発売されていたプリンのフラペチーノ以来のヒットだ。
プリンのフラペチーノはアメリカ人的な甘さで、恋人は「無理」と言っていたが、私には深い癒しをもたらしてくれて、発売中何回飲んだことだろう。
「ひどく疲れていた時期だったのよ」恋人はそう言う。
デートのたびに飲んでいたので、シーズンの最後の方はさすがに引かれた。
イチゴは美味しくてヒットだけど、さすがにプリンほどじゃないよなぁと、快楽に浸かりながらおもう。
なにもない静かな休日だった。
包丁を磨く動画を見た後に、工具を磨く動画を見ていたら夜になっていた。