蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

作品から出てる「善」の電磁波

日は2年ぶりに開かれた あわいさんの個展に行ってきた。

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2年前、私は新卒新入社員で、仕事終わりに原宿のギャラリーへ駆けつけたのであった。

そしてそのとき購入したイラストは今も飾ってある。私たちの生活の風景の一部に欠かせない存在となり、神棚のように私たちの生活を見守り、さりげない花束のように日常生活に彩りを添える。

推しの作家の作品を買うと精神健康にたいへんよろしい。

作品からなんらかのプラズマ、あるいはマイナスイオン、これを「善」の電磁波とここでは呼ぶ、そのようなものが出ていて、脳波に干渉し、目を瞑るだけで遠くの地へ来たときのような心地よい風を感じられる。

部屋の壁に飾るとつくづく「いいな」と思える。

近付いてじっくり見てもいいし、離れて風景のように見てもいい。

自分が心から「良い」と思えるものを信じると、人生は豊かになる。

 

 

個展どころか、美術館・アートギャラリーに行くこと自体が久しぶりで、いつになく楽しみだった。

コロナ禍になってから美術館から足が遠のいてしまったのだ。遠のいても仕方がないけど、仕方なくもない、とも思う。私はずっとこういうのに行きたかった。

こういった世相で個展を開くのには勇気がいっただろうし、なかなか難しい局面ではあっただろうけど、東京で開催してくれたことには感謝しかない。推し作家がやるなら行かないわけがない。

 

40点あまりの展示された作品はそのほとんどが購入済みのシールが貼られていた。

目ぼしい作品も既に購入済みだった。作品が欲しければ開催期間の少なくとも前半日には来るべきだ。

ただ、ギャラリーには、やはり、好きな作家の好きな作品ばかりが並んでいるので、マイナスイオン的な善の空気が充満しており、それはいくら換気しても意味無く、私の肺を、脳細胞の隅々までを、満たすのであった。

「ああ、これこれ」

美術展に行くと作品のパワーに圧されて脳がだんだん痺れる感じになってくる。膨大な情報と情緒に侵されて ぼんやりしてくる。その感覚がたまらない。

久しぶりの個展でその感覚を味わえて嬉しかった。

癒される。ととのう。

 

できれば長く居座りたかったけどそれなりに混雑もしていたので、20分ほど滞在してギャラリーを後にした。あわいさんご本人にサインをいただきたかったが、それも今回は我慢した。

イラスト集のZINEを購入して帰宅した。

 

 

購入したZINEを恋人と眺める。かわいいイラストが20点入っているポストカードみたいなものだ。

 

いくつかを廊下の壁に飾ろうか、なんて話をした。

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私たちの生活を彩るために。

「善」の電磁波を脳に干渉させて、この素晴らしい日々を謳歌するために。