蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

本を探してます

めて読んだ本をあなたは憶えているだろうか?

私は憶えているし、また、憶えていない。

 

小学1年生のとき、図書室で初めて借りたその本は、自分だけで最初から最後まで読み切った初めての本だった。絵本とか紙芝居じゃなく、誰かの読み聞かせじゃなく、自分の力で文字を辿り、ページをめくり、想像力を働かせ、最後まで読み切った記念すべき一冊だ。

それは「かいけつゾロリ」みたいな体裁の本で、ほとんどのページにイラストが描かれていた。

小1だから6歳の頃で、それは今から20年前のこと。当時その本はそこそこボロボロになっていて、小5くらいのときに確認したときは図書室から消えていて、司書の先生に訊ねたら「誰も読まないので廃棄した」ような旨を聞いた。

少なくともその時まで私はその記念すべき一冊のタイトルを憶えていたのだが、なんだ捨てたのかとわかってからしばらくの間、思い出すこともなく、最近まで記憶の彼方に忘れ去っていた。

最近、初めて本はなんだったかを考える機会があって(あまりにも暇だった)、件の一冊に思い至ったのだった。

しかし、なんとなく印象しか憶えておらず、肝心のタイトルは忘れてしまっていた。

 

あの本はなんだったのか、タイトルがどうしても思い出せない。

思い出したい。あわよくば記念に一冊入手したい。

「初めて読んだ本」を大切に持っておくというのは「趣味:読書」と履歴書に書く人間としては憧れでもある。その本はなんていうか、自分の原点であるような気さえする。

その児童書は小説というよりか絵本や漫画本に近いかもしれないけど、たしかに私にとって「読書」の原体験だった。絵本や漫画に近いけど、絵がメインではなく文字がメインの物語だった。一冊読み終えたときにこれまでになかったような満足感が体を覆い、なんだかぽかぽかしたのを憶えている。

 

もう一度読みたい。

手に取りたい。

 

インターネットで調べてみたもののぜんぜんヒットしないので、ここはもう人の力を借りたいと思う。

もしも情報があれば、コメントでもなんでもいいので教えていただけると嬉しい。

インターネットの奇跡を信じたい。

 

☆本の特徴☆

かいけつゾロリみたいな、厚めの表紙の児童書。

・タイトルに「野良猫」または「ドラ猫」が入っていた気がする。「捨て猫」の可能性もある。

・タイトルに「冒険」も入っていた気がする。いや「家出」だったかもしれない。とにかく現状を捨て他へ行く話。

『野良猫○○○の冒険』みたいな感じのタイトル?

・猫がなんらかの理由で冒険をする。冒険といってもジャングルとか北極圏のダイナミックな移動じゃない。近所か隣町くらいか。

・港が出てきた。

・表紙はオレンジっぽい色だった。

 

もし情報があれば教えてください。

お待ちしています。