「合格の場合は10日以内に転職サイトのメールフォームよりご連絡します」と第一志望企業から最終面接で言われて早13日が経った月曜、私はとっくに諦めて、めげるもんか次だ次、と他の選考に臨んでいたのだが、夕方に「内定です」とメールが来た。
10日以内というのは休日を抜いた10営業日ということだったらしい。
嬉しい!
嬉しいのだが、諦めて心を入れ替えていたし、結果にヤキモキして心が死んでた先週のキツさを顧みると、なんだか素直に喜べなかった。
ああ、えっ?!受かったんだ。へぇ〜。今更?!えっ?!嬉しい!嬉しいよ〜。嬉しいよそりゃ。嬉しいけどよ。うん。
そんな感じ。第一志望なのに。
時を同じくして、2週間前に書類選考を出した企業からも面接へ進んだとの連絡があった。
こちらも履歴書はじめレポートなど課題を提出して以来、まったく音沙汰がなかったのでとうに諦めていたところの朗報だった。
すごく複雑な感情を抱えたまま、どうするか考える。
書類選考が通過した会社で面接を一回くらいしておきたい思いがある。面接をしないとわからない部分もあるし、内定をもらった会社と比較しておきたい。
内定をもらったところは、マインドがすごく良くて自分にとってしっくりきていた。それは求人を見たときから嗅覚でわかっていた部分であり、面接で実際に言葉を交わしてみて実感として得た部分である。ここで働きたい、と明確に思った。
でも、他の候補をちゃんと見ないでおくと後悔しそうな気がした。
これは現実的な仕事と人生の問題であり、多面的・多角的に物事を判断し、嫌なことだがいくつかの物や価値を秤にかけねばならない、あまりにも現実なのだ。中学生の恋愛とは異なる。
そういうわけで、せっかく書類選考も通ったのだから、自分の納得のためにも、無理を承知で入社可否の保留を願い出ることにした。
人生を左右する決断になるのでそのくらいは多めに見てもらいたいところだ。だいたい、それなりに私を待たせたのだからそちらだって待ってもらっても罪にはなるまい。
まだまだどうなるかはわからないけど、でもひとつ内定が出たことで安堵し、心が軽くなった。
退職するまでが転職活動だから、気を引き締めて頑張ろう。