蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

ラピュタのオープニング大好き人間

週の金ローでラピュタをやっていたので久しぶりに見た。

めちゃくちゃ面白くてびっくりした。

こんな面白いことあるんだ。キャラの動作も細かいし、なんていうか動きに説得力があるんだよな。とてつもない描写力だ。

 

ラピュタのオープニング映像の銅版画タッチの絵柄が好きで、あの映像だけで酒が飲める。

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OPで劇中の時代より昔の世界を描写することにより、世界観の奥行きを増すことに成功している。これは前作ナウシカのOPにも使われていた手法で、ナウシカタペストリーに「過去」が描写された。

なんでタペストリーなのかはわからないけど、たぶん、作中ではあのタペストリーを使って昔話でもしている設定なのだろう。ラピュタにおいて銅版画チックなのは作中の時代設定を意識してそうで、かなり古そうな写真機を使ったり自動車(オートモービル)が出てきている点からも銅版画による印刷技術が主流(もしくはかつて主流だった)の時代性を反映しているのかもしれない。当時の新聞とか書籍って写真あるにはあるけど銅版画も多いイメージだ。ここでいう「当時」が作中世界の時代とリンクしているわけはないのだけど。

あるいは絵物語的なやつなのだろうか。知らんけど。

劇中ではロボットが空から落ちてくる場面でも絵柄が銅版画調になる。時代性はともかくとして、このことからも銅版画タッチは「過去」を示す絵柄であることがわかり、OP映像も「過去」と推測される。

 

OPでは「君をのせて」のオケをバックに暗い色調の映像が流れる。

風が吹き、文明が興り、燃料資源を採掘して聖なる空を汚して文明を発展させ、人々は空へ進出する。空に浮かぶ島が作られ、やがて軍事力が増していくと戦争が起こり隆盛を誇った文明は滅び、ラピュタは忘れ去られる。しかし風は変わらずに吹き続け、あれから長い時を経た今、少女シータが大昔と変わらない生活をして空を見ている。

作中では語られなかった作品世界における「過去」の概要が映像からなんとなく読み取れる。

どうやらパズーたちのいる「現在」よりもラピュタが造られた「過去」のほうが文明は栄えていたようだ。ムスカの発言からも推測するに、おそらく700年ちかく前に大文明が存在し、ラピュタはそこで造られた。しかし争いなのか環境破壊なのか、なんらかの要因があって大文明は滅び世界は一度「リセット」に近いくらい崩壊したっぽくて、パズーたちのいる「現在」はそのカタストロフィ後の文明世界であると、炭鉱とその町の描写からうかがえる。

炭鉱では資源が採れなくなってきているみたいで町は裕福そうに見えず、崩壊した廃墟も目立つ。炭鉱の斜陽は冒頭のやり取りから類推できる。

もしかしたらかつての巨大文明が資源を取り尽くしてしまったのかもしれない。

他の考察としては、単に採掘量が減ったのはシンプルに軍事的な発展に伴って堀りつくしたからに他ならず、廃墟もかつて街にいた人々が見切りをつけて家を捨てただけであるとも考えられる。

現に軍との関係は政府との関係であり、町と軍は良好な関係のようだった(あくまで町との関係においては)。

でもオープニング映像では「過去」において大量の地下資源を採掘した描写があり、むしろ空へ向かう前は地上における資源搾取の描写が目立っていた。

このことから「過去」によって「現在」に皺寄せが来ているのではないかと考えられ、それが資源の枯渇に直接的に繋がっていると見ることもできよう。

 

などと考えてるとオープニングはあっという間に終わってしまうので、都合3回は巻き戻して見るわけだ。このくらいの考察は岡田斗司夫がやってそうだな、などと思いながら。

考察ってする分には自由だけど、人の考察を絶対に正しい解釈として見なすのは間違ってるので、ああ、そんなこと思ったのね、程度にとどめてください。