蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

注視・検討・慎重

田首相が私の中でキテる。

つい先日、岸田首相がもうすぐ在任1年ということで、この人は今日までなにやってきたんだとヤジるのがちょっとだけTwitterで流行ったのだ。

実際に政策を通すのは時間がかかるし、まぁこれからいろいろやってきたことが表れてくるのだろうと期待したいが、たしかにこの人、慎重すぎる気もする。

日々めちゃくちゃ忙しくて意味不明なくらい激務なんだろうけど、なんかなにやってんのか見えてこないな〜って文句を言えるのも選挙にちゃんと行った人間の特権だから言っとこう。見えてこないな〜。

日々のニュースで見かける岸田首相は「注視していく」「最も強い言葉で非難する」「検討を重ねて参りたい」あたりを常套句にしている。注視が大事なんだ、検討を重ねないとダメなんだ、とりあえず非難しとこう、慎重に。

これがちょっとおもしろい。

ネットニュースで見かけたらすぐさま記事を開いてざっと読むと、大抵の場合は「注視」「慎重」「検討」のうちのどれかが見つけられる。「見きわめ」もある。

それらの言葉を見つけると「お、今日もやってんな」とちょっと可笑しい。

なんかその、まったく期待を持てなくて、予定調和で、なんら意味もないやり取りが記事になっているのが面白いのかもしれない。

お得意の。

名物が見られた面白さ、に近いかもしれない。

「よ、出ました!」と国会でヤジを飛ばす人がいてもおかしくない。

岸田首相の脳内には3つボタンがあって、質問内容に応じて「注視」「検討」「慎重」のいずれかを選択できるようになっているのだろう。

「もう読まなくてもなに言うかわかるな」ってときもあって、一応確認するとやはり「関係各所と検討を重ねて」などと、思ったとおりで笑っちゃう。

Twitterのリプライ欄にも「検討キタ!!」みたいなレスが多くて、私と同じように楽しんでいる不敬な輩が多いようだ。

 

在任1年が経って、最近施策として打ち出されたのが、出産に伴って10万円を支給するという「子育てクーポン」だ。

これを知ったとき、さすがに笑った。

検討を重ねて注視を怠らず慎重だけども大胆な転換をした施策がこれかよ。

こんな短絡的なやつじゃなくて、もっと抜本的な改革と支援を求めてるのに、これでどうにかなると思ってるのならちょっと凄すぎるなと思った。そりゃあ、10万円貰えるのは嬉しいだろうけど。

どうせ発行までに、妊婦や赤ちゃんを連れては難しいような各所手続きや、やたらと時間がかかったりするだろうから支給を受け取れない人もいるだろうに(それが政府の目的でもあるんだろうけど)、なんなんだ、と思う。わかんないけど子育てをしたことのない裕福で世間離れしたおじさんが考えた施策なんじゃないかな。

まぁ、実際に岸田首相がどの程度関わっているのかよく知らないけど、注視と検討の結果がこれだとすると笑うしかない。

 

こんなふうに笑えると、気に入らない政治も少しだけ許せるようになるから、今後も注視していきたい。