蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

もしもコロナに罹ったら

の中でコロナに罹った。夢の中でも結構つらかったから、現実だとさらに つらいだろう。

 

私は遊園地であり職場であり建設中の高層ビルでもある場所を歩いていたのだが、これは少なくとも歩くと解釈できる行動でしかなかったように思える。とにかくそんな場所(どんな場所?)を少なくとも歩いていた。

虚空から伸びる腕によって注射を打たれた。その注射がコロナのワクチンだったのかは知らない。寝る前に『進撃の巨人』のアニメを観て主人公が注射を打たれるシーンが印象的だったから夢に出たのだろう。

とにかく注射を打たれてから体調が悪くなった。

「コロナだよ」と職場の先輩が言う。親しくもなければ業務で話すこともない人なのに夢に出てきた。はやく立ち去ってほしい。

でも私は、先輩の言うことだからなぁと納得してコロナを認め、家に帰った。不謹慎だが、早退できて嬉しかった。

 

布団の中で寒さに震えた。水を飲みたかったが、体が鉛のように重くてうまく立ち上がれない。喉の奥がひび割れるように痛くて唾も飲み込めない。ひどい頭痛がした。頭蓋骨がめきめき音を立てて裂けていく感じがして危険だった。

コロナを侮っていたわけではなかったが、それにしても想像以上に酷い病気だ、なんてことだ。と、早退を喜んだ自分を呪った。

健康がいちばんイイに決まってる。

健康だからこそ早退を喜べたり、絶望にちゃんと絶望したり、良いことも悪いことも受け止められるのだ。それこそが生きるということなのだ。

仕事を休むにしても健康であるにかぎる。

風邪をひくといつもそう思う。。。

 

そうして夢から覚めたら月曜の朝になっていた。

こうして書いてみるとこの夢はコロナがどうこうではなく、仕事に行きたくない思いと、やることがあるから仕事に行かなくちゃいけない責任感が闘う夢だったのだろう。

行くよ。言われなくても。ズル休みしちゃうとクセになっちゃうからね。一度折れた心は折れたままなんだ。

健康だからこそ憂うことができる。