蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

マリオ64を120枚クリアしたけどマリオのアンチになった

昨年暮れにSwitchの「マリオ3Dコレクション」を購入し、プレイをすすめていた「マリオ64」を昨日ついにクリアした。 ステージに散らばる120枚のスターを集め、クッパを倒し、ピーチ姫を奪還し、城に平和が戻った。 最後クッパを倒すときは、 「これで倒し…

土鍋にぎゅうぎゅうに具材を詰め込んでいるとき幸せを想う

土鍋にぎゅうぎゅうに具材を詰め込んでいるとき幸せを想う。 食材が多いことは豊かなことで、心も豊かになっていく。 今の暮らしは貧乏でもないけれど(同世代の平均的な年収よりは少ないにしても)、裕福でもない。4年制大学を出ただけの一般的な生活レベル…

ネットリ音声議事録

無為なことや嫌なことに遭遇すると、どうして私はまだ生きてるんだろうとか、私はなんのために生きてて、なんのために死ぬことができるだろうとか、そういった漠然とした憂鬱というのかな、ある種の末期の眼でもって諦観すら抱いてしまうことがあるけれど、…

教育して叱ってくれ

職場に中途の新人が入った。 私より6つ年上の女性だが、実質直属の後輩になる。 これだけでいかにやりにくい人間関係になるか想像に難くないだろうけど、そこはもう割り切っていて、ふつうに後輩として扱っている。職場では経歴と実力が重視されるべきで、…

ジジイの枕の優越

私の枕は「ジジイの枕」と呼ばれて親しまれている。 これは蕎麦殻の枕なのだが、色合いといい、感触といい、においといい、どことなくジジイ感が漂っているので、恋人が「ジジイの枕」と呼ぶようになったのだ。 ざらざらした手触りとその色がジジイの皮膚を…

くっさいケーブル

iPhoneの充電器がだめになった。 「中身が見えちゃってる」 恋人に言われて充電ケーブルを見てみると、接続端子の付け根のゴムが破けて中の銅線(おそらく銅ではないのだがここでは便宜上銅線と呼ぶ)が丸見えになっていた。なんていうか、露呈、というかんじ…

ヒーリング・クッキング

いつものように日曜日の夜、私と恋人は気分が沈んでいた。 とてもつまらない気分になっていた。 ほとんどすべてのもの ──善悪白黒雌雄大小問わず── は腐ってぐずぐずに溶け、クジラの臓腑みたいなニオイが漂っていた。 ひとしきり「月曜日」と「土日の終わる…

白くて冷たくて儚いやつ

東京です。雪です。 朝、カーテンを開けると、隣家の屋根にうっすら雪化粧、道路の隅の方とか白く濁っていて、夜の間に雪が降ったことを知った。 その雪も、しばらくして降りはじめたつまらない雨にすべて溶けてしまった。 真冬に降る冷たい雨ほど意味のない…

建設現場のドゴール

隣が空き地になったおかげで、街を見下ろすことができたり、月を楽しめるようになて嬉しかったのだが、どうやら3棟、家を建てることになったらしい。 下記の場所で建設工事を実施します。 付近の住民の皆様におかれましては、ご理解とご了承をお願い申し上げ…

髪の毛がたとえば排水溝に絡まっていたりすると、耐え難い憎悪・嫌悪を抱く。 小学生の頃、教室を雑巾がけして水道で流すときに誰かの髪の毛が くすりゆびに絡まっていて、言いようもない不快感に雑巾を壁に投げつけたくなった。実際に投げつけたかもしれな…

音楽を楽しむのにうってつけの時代

bloodthirsty butchers(ブラッドサースティ・ブッチャーズ)のLP版(レコード盤のこと)『ファウスト』を購入した。(画像上) 出だしから括弧が多くて申し訳ない(申し訳ない)。 bloodthirsty butchersのアルバムは、優れている。 どのアルバムも「優れている。」…

飛び地の正月休み

私の正月休みは職場の方々より一日少なかった。 1月4日、現場の仕事は休みだったが、システムの稼働があったために、万が一何か起こってはマズいということで電話番として一人仕事に出たのである。 幸い何事もなく、ただただ流れる雲のようにぼんやりと過…

マリオ64のステージでサバイバルすることになったらどのステージを選べばいいの~!?

マリオ64のステージはどれもマリオへの殺意に満ちている。 足元はおぼつかなく、 強い風が吹き、 時には毒ガスやマグマに包囲されることだってある。 敵に殺されることよりも、ステージの構造そのものに殺されることの方が多い気がする。 「どうやってマリ…

肉体に訴えかけてくる良さ

すぅちゃんが我が家に来てから数日。毎日のように音楽をかけ、すぅちゃんを楽しんでいる。 小さくて可愛いのに渋い見た目で、もうずっとここにいてくれろ、と毎日声をかけて撫でまわしている。 もうちょっと良いお部屋に住まわせてあげたいな、と親心まで芽…

本は挫折したっていい!

本はずっと手元に置けて一生楽しめるものだから安い買い物だとも考えられるが、購入に際し金銭は発生するわけであって、その金銭は日ごろの血と汗と涙の労働によって得た対価なので、いくら安いとは言えどもその数百円、乃至は数千円にはある種の怨念、のよ…

憎悪を煽れ!コロナ対策

そこかしこで緊急事態が宣言されて大変なことになっているなぁとちょっと他人事みたいな感じだったのだけど、会社のビルテナントで感染者が出たり、ついに職場の方のご家族に陽性者が出てしまったりして、いよいよ身近な恐怖になった。 感染者数も、もはや数…

すぅちゃん、来る。

誕生日祝いで恋人にCDオーディオプレイヤーを買ってもらった。 誕生日祝い、と言っても私の誕生日は一か月以上前のことだ。実は25歳になったのである。意外と若いのだ。 私は実家からCDを100枚くらい持ってきたにもかかわらず、CDプレイヤーは持ってこなかっ…

ひーたんの矜持

我が家に「ひーたん」ことヒーターがやって来て四日になる。 arimeiro.hatenablog.com ひーたんは小さい身体ながらはーはー言って部屋を暖めてくれる優れモノだ。 たいへん賢く、それでいてシンプルで、かわいらしいフォルムでよくやっていると思う。 買って…

ぜんぶムカついたからギョーザを作る

正月明け。 私は労働をしながら、そのすべてに腹を立てていた。 「労働」という概念そのものに、理不尽とおもった。 すべてを破壊しなきゃいけない……生命(みんな)のために……と義憤に駆られる瞬間もあった。 こんなにツライ思いをするくらいならいっそ、連休…

アーリオ・オーリオの自信の根拠

アーリオ・オーリオを作るのは私の係だ。 アーリオ・オーリオに限らず、カレーと袋麺、オムレツも私の係である。 それらを作るとなるとだいたい私が率先して作っていたため、腕前が上がり、恋人が作るくらいなら私が作ろう、ということになって今では「係長…

ひーたん、来る。

ヒーターを買った。 うちの間取りは2DKだが、一部屋とDKが襖で仕切られているだけなので、通常は襖を開けてDKと合せて一部屋とし、実質1LDKとして使用している。 もう一部屋は廊下を挟んで恋人の部屋となっている。つまり私の部屋は無いのだが、…

反面教師から学ぶこと

憧れって誰しもあって、なりたい人物像みたいな、目標とする・尊敬する人を持てるということはひとつの幸福だと思う。 たとえば恩師がいるって幸福だ。 「先生」と呼べて親しくできて可愛がってもらえて、学問以上にその人の生きざまみたいなものを学べるの…

本棚をとりまく矛盾

本棚の稼働率が9割を超えている。 うちには本棚が二台あるが一台は完全に埋まり、もう一台は一段を残して埋まっている。 完全に埋まっている方の棚は小説というくくりで作り、もう一方のやや空いている方は「漫画」を中心として収納し、CDや翻訳物、それか…

於・丸亀製麺

私の会社の入ってるビルテナントに、丸亀製麺が入っている。 丸亀製麺とはなにかというと、饂飩屋である。 饂飩とはすなわち うどんのことであり、大雑把に言えば、小麦粉をこねて細長く伸ばしたものである。 それをすするのである。 すするとどうなるか。 …

好きな小説 ──『十三月怪談』(川上 未映子)

ときどき思うのだ。恋人が死んだらどうしよう、と。 たとえば病院で恋人が死んでしまったら。 私は恋人の手が冷たくなるまで声をかけ続け、何度も愛してると伝え、頬に、おでこに、できればくちびるに、くちづけをするだろう。 灰になった恋人を夢遊病の気持…

いくつかの謎を残したまま

あれなんだったんだろう。 昔の謎をいくつかまだ引きずっている。 幼稚園児の頃だ。 私は仲の良い友達とよく遊んでいた。 母親の漕ぐ自転車の後部座席に座り、商店街へ向かっていたところ、その友達のお父さんと偶然遭遇した。 今でも覚えているのだが、彼は…

くっつかなくなった吸盤調教日記

キッチンの包丁とか洗剤とか仕舞ってある流しの下の収納扉に、吸盤で付くタイプのタオル掛けを吸着させているのだが、購入してからおよそ半年、吸着力の低下が深刻化して5~10分に一度落下するようになり、吸盤は落ちては床で仰天し懶(ものう)い顔で「はよ吸…

墓探し

一昨年亡くなった2頭の犬たちをまだ墓に入れていない。 庭に骨を埋めてもいいのだが、いつか引っ越すかもしれないし、水難地域でもあるので流されてしまう可能性を考慮すると、そういうわけにもいかない。 実家の庭には以前買っていた金魚やメダカたちが埋…

帰省

実家へ帰ると、なんとも居心地の悪いものだった。 家族仲が悪いとか、壁に大きな穴が開いているとか、庭に巨大な仏像が鎮座しているとか、そこら中に虫が湧いているとかそういう居心地の悪さではなくて、友だちの家に遊びに来たときのような、「自分の居場所…