蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

クロワッサンを弾劾する

僕たちは見たいものを見て、聞きたいものを聞き、食べたいものを食べ、感じたいことを感じており、日常生活の行動はさも自分の選択に依って振舞われているように錯覚しがちだが、実はそうではない。 騙されている。 見たいものを見ているのではない。 「見た…

炊飯器を解雇/土鍋で米を炊く

我が家の炊飯器はクソである。 クソ、と書いたが本当に糞で塗り固められた人糞漆喰炊飯器というわけではなく「性能が終わってる」の意味でのクソである。 大切なことなのでもう一度書くが、我が家の炊飯器はクソだ。 「鉢植え」「脳みそが空っぽのロボットの…

高度に発達した科学は魔法と区別がつかないのなら

科学を信じるのをやめようと思った。 科学は信じるもなにもなく客観的な事実と普遍の理論と誰でも実証可能な論理を意味する言葉だが、タイトルの「高度に発達した科学」とはいわゆる科学技術のことを指し、いま身の回りにあるすべての人工物やあなたの読んで…

ギターは抱きしめて弾く

さいきんまたギターを触りはじめて、特にソロギターの練習をしている。 ソロギターというのは簡単に言えばバンド編成の楽曲やオーケストラ曲をギター1本で弾こうという試みのことである。歌(メロディ)と伴奏とベース音階を一人で同時に弾くのだ。 そんなこと…

あなたも誰かの「縁起がいい人」

近所のいちばんよく行くスーパーのパンコーナーは充実している。カレーパンとか あんぱんとかメロンパンなんかがスタンダードだけど平均点を超えてくるシロモノに仕上がっているため、夜の値引きを狙ってよく物色している。 美味しさの秘密は何かというと奥…

石けん の ふしぎ

石けん工場の動画を見るのが好きだ。「好きだ」と書いたけどそれは「靴下工場や耳かき工場の動画を見るよりは比較的に好き」レベルのもので、いつか石けん屋さんになりたい少女に相当する熱意があって石けん製造の現場を視察しているわけではないし、私が恋…

タスクバーは忙しさ指標

ハードな一日、それはついてない一日だ。 とにかくやることが多くて一度にいくつものタスクを掛け持ちしていると、だいたい午前11時ごろには「今日は残業するな」と確信する。 15時ごろになれば「これは20時コースだな」と正確な時間までわかってくる。 でも…

インベーダーゲーム/プリンアラモード/意外な才能

カフェに寄ってみたら、テーブルがゲーム台だった。 プリンアラモードを注文し、懐かしのインベーダーゲームで遊んだ。 懐かしの、と書いたけど私はカフェのテーブルがインベーダーゲームだった時代を生きていないので懐かしいというよりむしろ新鮮だった。…

雪、ふるふる

在宅勤務中に、ふと窓外へ目をやると街が白く染まっていた。雪だ。 私が涙を流すときと同じくらい静かに降るから、まったく気付かなかった。どおりでいつにも増して寒いと思っていたのだ。在宅勤務は下半身丸出しでやっているのとは関係なく。 雪が降ったら…

ブログは望遠鏡でもありタイムマシーンでもある

調べ物をしたり、ふと思い立って検索エンジンにキーワードを入れて検索結果をスクロールしていると、必ずと言っていいほど誰かのブログが目に入る。 世の中のありとあらゆるものは、ほとんど誰かのブログで語られている。 名前が付けられている万象の一切は…

夕焼けが綺麗だっただけの一日

左耳の下から顎にかけて違和感があった。それは例えるなら水族館に枯山水が展示されているような、不釣り合いだがやりたいことはわかる、けれどもセンスは無いタイプの違和感だった。 なんとなく腫れてる。 熱は無いけれど、ちょっとだけ痛いような気もする…

空に浮かぶ船/実家の汚さ/猫の毛の愛しさ/謹賀新年

地元の友だちと海に行ったら、船が空に浮かんでた。 あちらの海の色が異なるので浮いてるように見えるのか、それとも蜃気楼のような現象で、温冷差で空気の密度が変わって光が屈折したのか、詳しいところはわからない。 とにかく船は宙に浮かびゆっくりと海…