蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

青い鳥が逃げ出さないように

Twitterが、Xになるらしい。 改名されロゴも変わるとなって初めて、Twitterという名前とあの青い鳥に愛着を持っていたことがわかったのは、私だけでなく世間もそうだったらしい。 名前が変わるのはまぁいいとして、X、というのがなんとも解せない。 Xて……。 …

因縁のビーフシチュー

我が家には長いことビーフシチューのルーが食料品入れの棚に仕舞い込まれていた。カレーのルーやシチューのルーが入っては出ていき、入っては出ていき、ときにはカオマンガイの素やマンゴー缶など異国の顔をしたやつらとも時を過ごし、ずっとずっと忘れ去ら…

分断

電車の横並びの座席に座った。 座席に座るという言葉はなんだか変な感じがする。 座、が近くで続いているからだろう。 歌を歌う、と似て小さな不和がそこにある。なにかほかの言い方をしたほうがいいな、と思う。 私は、座席に尻を乗せた。 3時間くらい残業…

僕たちはどう生きるか

妻と『君たちはどう生きるか』を見てきた。 妻は初回の鑑賞、私は2回目である。 初回鑑賞時の作品考察はこちら。今回の記事もネタバレあるかもしれないので気をつけてください。 arimeiro.hatenablog.com 私は初回に見たときに、いろいろ考察をして、なんと…

夢の中で速く走れない理由

久しぶりに夢の中で走った。 今回は自転車に乗って街を走っていて、結構急いでいたのだが、相変わらず全然前に進めなくて苦労をした。うなされて起きると汗だくになっていて、肩で息をしていた。 夢の中ではどんなに頑張っても速く走れない。 私の場合は、足…

純粋労働のすゝめ

世の中にはいろいろな仕事があるものだと、日々実感する。 誰かの動かした手が、私の今日を掬い上げた。都市の暮らしとはそういうものだ。 役に立たない仕事などなく、どんな仕事もなにかしら、誰かの役に立っている。それが顧客のためになるのか、あるいは…

視界の端のビルの窓の中にある花瓶の模様

信号待ちをしていたら、向こう側にジャイアンツのTシャツを着ている人がいて、今日は試合でもあるのかな、なんて思ったときにふと、ジャイアンツのTシャツ以外は目に入っていないことに気づいた。 いや、それは当たり前だろうが、と皆さん思われることだろう…

『君たちはどう生きるか』を見て生きかたをすべて理解した

『君たちはどう生きるか』の感想を書くので、ネタバレが嫌な人はブラウザバックしてください。 内容の考察なんてほとんどできなくて、感情的で感覚的で独りよがりなことばっかり書いているので、解釈の参考にしたい人も、回れ右です。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓…

安全な運搬

七夕は妻の誕生日だ。 誕生日だから一応ケーキを買って帰る。 それにしても毎年思うのだが、このケーキという食べ物は、豪華なくせしてじつに脆くできている。一度も挫折をしたことのない令嬢のように、繊細にできている。 ぐしゃぐしゃになったケーキは悲し…

魂という現象

魂というものが実際に「ある」ものと仮定したときに納得ができないのは、それに「重さ」が存在しないという点だ。 だから重さ──質量という観点で考えると、魂というものは「存在しない」ということになる。 だが、世の中の奇妙な話や、一般的に信じられてい…

それって愛じゃんね

人は聴覚の記憶から失っていくものらしい。 だから人の顔や匂いなんかは何年経っても思い出せるものだけど、人の声ってどんなだったか思い出せなかったりする。数日なら思い出せても数年経ったらどうだろう。前の職場の人、高校の担任、中学の同級生……覚えて…