蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

読書離れ期

基本的に本を読むのは好きで、多いと月に10冊は読むのだけど(読書家としては多くない数だ)、少ないと月に3〜4冊になる。 明確に、本を読めなくなる時期がある。 文字を追う集中力がなくなり、読んでるとむしろイライラしてくる。なんで文字を追わないと先へ…

資格試験を受けたし、多分受かった。

今週のお題「試験の思い出」 先日、資格試験を受けた。 けちって3年前のシラバスの教科書で勉強していたので、試験には明らかに初見と思われる用語が乱発されてまったく要領を得ず、ほとんど神頼みみたいなかたちで問いに答えた。4択で良かった。 自己採点…

戦争に関する二つの話

「外交的手段としての戦争」というものがあると知ったのは受験生の頃だった。 予備校の先生がやや思想強めの人で、戦争(武力)は外交の最終的な手段であり、取引を優位に進めるための道具だ、と毎回の講義で弁を振るっていた。そこから話は憲法九条のことと…

悪役の華~悪のカリスマについて考える~

『ジョジョ』のラスボスは根源的な悪を司るキャラクター像で、なにかしらそれぞれにテーマが与えられている。 たとえば1部と3部のラスボス・DIOは傲慢、4部の吉良吉影は自己中、5部のディアボロは臆病、6部のプッチは独善、と個人的にはテーマを感じる…

大声の快楽

映画『セッション』を見た。 この映画を見て「大声でブチギレている大人はおもしろい」ことを再確認した。 ドラマ『半沢直樹』が面白かったのは、大の大人たちが言葉を尽くして相手を罵り策略を巡らした舌戦を大声で繰り広げ、血管が切れそうになるほど血圧…

「英雄ポロネーズ」を弾くために僕がすべきこと

仕事中にいきなりショパンの「英雄ポロネーズ」が頭の中に流れだして、それは天命のように僕の頭を支配して、結局その日は一日中可憐で勇ましいメロディが頭から離れず、仕事が終わってすぐにイヤホンをして辻井さんの演奏を聴いた。 youtu.be そのあと、反…

われわれはなぜ観覧車に乗るか?

観覧車ってあれだけ大きいのにすごくゆっくり動くばかりか、乗り物の中でもおそらく最も静かで、ただ空をかすめて10分くらいで元の場所に戻ってくるという、よく考えたら不思議な乗り物だ。 私たちは観覧車に乗ったところでどこにも行けないし、乗ればわかる…

私はロボットではありません?

「私はロボットではありません」にチェックを入れるとき、モヤモヤする。 はたして本当にロボットではないのだろうか? 「次の中から信号機をすべて選んでください」でタイルの中から信号機を選べなかったとき、もしかして自分はロボットなのかもしれないと…

土鍋を捨てる/炊飯器の復権/土鍋の再購入

以前、日常的に土鍋で米を炊くようになった話をした。なぜそうなったのか詳しいいきさつは下記の記事を読んでいただきたい。 arimeiro.hatenablog.com 要するに炊飯器がクソみたいな性能で米を異物のごとく炊きあげるので、それなら美味しく炊ける土鍋にシフ…

感動の大衆的消費/1000本目の記事

冬季オリンピックが盛り上がっている。 選手たちの活躍は格好良いし、どのスポーツもわからないなりにも面白さはあって、メダルが懸かっている場面では手に汗を握る。冬のスポーツは「芸術点」をはかる競技も多くて見どころ満載だ。 メダルが獲れたら感動し…

あなたが私の「安心」であるように

会社に全然仕事ができない先輩がいて、どれくらい仕事がでいないかというとあらゆるスケジュールは遅れているし、遅れていなかったとしてもギリギリすぎることもあって社内社外問わず常に迷惑をかけており、ときとして災害級の業務障害を起こすことがあるレ…

ニャン太を永久に損なう

今週のお題「復活してほしいもの」 ぼくらの街から、ニャン太が永久に失われた。 それはただ失われた以上の、まるで青春の時間を損なって胸にぽっかりと空いた穴のような喪失感を、ぼくにもたらした。 (元画像 http://www.japan-photo.de/gluecksbringer.ht…

somethingとは何か

Beatlesの曲の内から10曲、マイベストを選べと言われたら候補に挙げる曲は20曲くらいある(矛盾)のだけど「something」は確実に入ると思うし、えりすぐりの10曲に選ぶのも間違いない。 youtu.be なんて優しい曲だろうとも思うし、よく聴けば聴くほど、すべて…

デパートの地下は揺れない

バレンタインデーが近づいている。 学生の頃こそ心躍らせたものだが、いまや単なる2月のとある一日程度の認識しかないので期待もなにもなく、恋人に「今年のバレンタインはどうしようか?」と言われるまで忘れていたほどだった。 毎年恋人に手作りのブラウ…

西村賢太さんを悼んで

芥川賞作家の西村賢太さんが亡くなった。 突然の訃報に驚き、たまらず近くの書店へ駆け込み、氏の未読作品を買い漁った。 買ってから「死んでから買っても意味ねぇよ」と言われそうだな、と思った。 私は別に西村さんと交流があったわけでもなく、ただのいち…