蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

休みやすい環境/代替可能な私最高/おじさんの体調

調が悪い人は出社しないでください、と会社からお達しが出て久しいが、よく考えたらそんなのコロナ禍以前から当たり前のことなんじゃないかと思ったりもした。

私のチームは「どんどん休もう」精神があって「若干気分が悪いので午前休にします」と言ったら全休にしてくれたり、引っ越しがある人は平日の方がいいだろうということで平日に連休を取らせてもらえたりもする。

休みを取りやすい環境なのだ。それだけは良かったと思う。リーダーが身体を壊しやすく突発的に休むことが多いので、そういう環境なのだろう。

でも他のチームや部署は違うらしい。

ワクチンの副反応でふらふらしながら出勤している人もいて、さすがに強制帰宅させられていたが、そうなってしまうのはたぶん休みを取りにくい環境にあるせいなのだろう。たとえば個人で抱えてる仕事が多いとか。

 

自分一人が休んだ程度、ちょっとしたトラブルは起きるかもしれないけどだいたいなんとかなる。そもそも、自分一人がいなきゃどうにもならない仕事を抱えてる時点でちょっとおかしい気もする。

よく「自分は社会の歯車に過ぎなくて、自分のかわりなんていくらでもいるんだ」と悲観する人がいるけど、だからこそ社会(会社)は良いところなんじゃないのかと思う。

自分じゃなきゃどうにもならない、自分以外の人には任せられないなんて責任が重いし、それこそ我が身になにかあったとき困るのは同僚たちで、結果的には会社のマイナスに繋がる。

仕事の面では個人は代替可能なのものであり、基本的に仕事というものは誰でもできるようでなくちゃならない。だからマニュアルは常に更新する必要があるし、引継ぎは大事なのだ。

個人事業じゃなければ、会社では「代替可能な私」がいちばん良い。小さい歯車としての責任はあるけど、会社に身を投じるほどの責任ではなくて、なんだかんだそんくらいが丁度良い。

 

とか書きつつ、うちのチームのリーダーは個人で仕事を抱えすぎていたし、しかもひどい体調不良で入院してからしばらくになる。

最初チームは混乱し、いくつかのスケジュールが破綻したものの、今はなんとか正常運行に戻ってきた。どうしようもないけどなんとかなるもんだ。

体調管理には気を付けたい。

「でもさ、おれみたいにおっさんになると、体調が良い日なんてないんだよな」と40代の先輩が言った。

「ずっと肩は凝ってるし、頭痛はするし、吐き気もあるし、太ってるし」

「やっぱりそういうもんなんですか?」

「蟻迷路も40になればわかるよ。いや、30でいっきに来るよ。運動してないでしょ?やばいよ」

 

実は私も仕事のある日は慢性的な体調不良に悩まされているのだが、それについては言わないでおいた。

会社を出ると頭痛や吐き気が解消される。

これはまだ会社の人には言わない方がいい。