蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

普通に邪悪な地球温暖化

ギリス・ロンドンを流れるテムズ川では毎年、大学対抗のボートレースが行われていて、優勝チームは川に飛び込む恒例行事があるのだけど、今年は飛び込み禁止になったらしい。

信じられないくらい汚染されているからだ。

川で吐いた学生もいたという。ふつうに、人糞が浮かんでいるらしい。ほとんど下水なのだ。

そんな川でオールをばしゃばしゃ漕いでどのチームが1番になれるかを競うなんて、やや滑稽ですらある。これにはブリティッシュ・ジョークもきかない。

どうしてこんなことになっているのか。

イギリスの下水法では、浄水施設の許容量を超える雨量の場合は、浄水せずに川に垂れ流してよいと決まっており、最近は例年の倍以上の雨が降ったため処理が追いつかなくなり、ロンドン市民のとんでもない量の汚染物質がテムズ川に放流されているのだ。

実際に大腸菌は命に関わるレベルで増殖していて、ひどいニオイで体調を崩す人もいるらしい。

菌は皮膚粘膜からも浸透するため、安易に手で触れるのも御法度だ。

そもそもテムズ川は汚い川として昔から有名だ。1850年代には悪臭により病気が蔓延したとも言われている。

 

それにしても、こんなひどい雨が降るのも、地球温暖化に端を発する異常気象のせいかもしれないと思うと、恐ろしい。

ドバイでも2年分の雨が1日に降ったりするし、日本の夏には集中豪雨で災害が起きるのが恒例になりつつある。

地球温暖化のせいで大量の雨が降り、それによってテムズ川を人糞が流れ、その水に触れた者のお腹を壊す。大規模なことが、ある民家のトイレにまで繋がって、一人のお腹をぶっ壊している。

こうなると地球温暖化は他人事ではない。

まぁまだ平気だろう、とたかを括っていたが、もう取り返しようのないところまで来てしまっている。

これが人間のせいなのかわからないし、どうにかできるのかもわからないけれど、なんか馬鹿にしたりするのはやめようと思う。

環境活動家が歴史的絵画にトマトスープを投げつける気持ちもわかる。でも私が真に地球を愛する環境活動家だったら、ただちに自身の呼吸を止めて絶命を図るだろう。もはや人間一人間引くのが、温暖化抑止には手っ取り早いと考えられるから。

私たちはこの星を汚染せずにはいられない。

 

クソみたいな天気(春なのに30度を超えるなど)になると「令和ちゃんはまだ天気のコントロールに慣れてない!」みたいなネタがあるけど、この期に及んでまだそういうことを言うやつがいたら、そいつに向かってトマトスープを投げつけようと思う。

現実逃避してる場合か?と。

お前の言う令和ちゃんの正体は、ただひたすらに邪悪な、地球温暖化なんだぞ、と。