蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

自販機のサムゲタンを食べてみよう!(鳥一代)

日になんもやることがなくて散歩していたら、面白いものを見つけました。

自販機でサムゲタンが売ってたのです。

 

サムゲタン参鶏湯)は、朝鮮料理の一つ[1][2]鶏肉の中に高麗人参もち米松の実等を詰めて煮込んだ料理。薬膳料理や補身料理(ポシン料理・滋養食)ともされている。

 

サムゲタンと言えば私の大好物。実家はサムゲタン屋を営むほどです。

今夜は同居人も出掛けて留守なので、一人前買ってみることにしました。

 

目次

 

買う編

こういうの買うとき、なんかイヤホン外しますね。

こういうの、つまり、よく知らないものに挑戦するとき、手を出すときは、AirPodsを外して耳元でごちゃごちゃ鳴ってたロックンロールを止めます。たとえギターソロの途中であったとしても。

別に自販機が喋るとは思っていないのだけど、いちおう用心した方がいい。初めてのものに手を出すときはなにが起こっても対処できるようにしなくてはなりません。音楽を聴きながらだと判断力が鈍ってしまう。警戒心を持っているわけですね。

いざ千円を入れてみると思っていたとおり音声案内はなく、令和的にタッチパネルに表示が出て商品を選択するシステムになっていました。これならギターソロを止めなくても購入は容易そうです。

/ ガコッ \

 

無事出てきました。自販機の足元には初夏の息吹(雑草)が。風流ですね。

自販機は終始無言。私は喋るタイプの自販機が苦手なので(コミュ障なので)紳士的な態度に好感を覚えました。沈黙は美徳です。

で、これ、買ってたときなんですけど、私が写真を撮っていたのもあるのでしょうが、通行人の数人が立ち止まって私が買うまでを見届けていました。

おばさんなんて自転車を止めてまで見守ってる。

まるで猿山の猿が物珍しそうに飼育員の掃除を眺めているみたいに興味津々なのです。

なにか試されてる?

そつなく取り出し口から取り出すと、人々は再び通りの流れに身を任せて南方へ去りました。

おそらくずっと気になってはいたものの手は出せず、珍しく買っている輩がいたので様子見をしていたのでしょう。

大丈夫ですよ。怖くない。この自販機は喋らない。おばさんたちにも示せたはずです。

かちんこちんに凍ったパッケージです。どうやらこれを解凍して食べるらしい。

大きさはだいたい文庫本2冊くらいでそこまでかさばるものでもありませんが、このとき私はそれが入るほどのカバンを持ち合わせていなかったので、これをそのまま手に持って帰ることになりました。自販機なのでビニール袋をくれないのは当たり前として、行き当たりばったりのノリで生きてるとこういうことに陥りがちですね。

 

当然、手に持ってると衆生の注目を浴びる。

でも大丈夫です。これは中学生の頃に覚えたライフハックですが、恥ずかしいようなことでも堂々としていればなんてことはないのです。周囲も最初こそギョッとされるかもしれませんが、すぐに「まぁそういう人もいるよな」って感じの温かい視線に変わります。あるいは関わるのをよしておこうと思っているのかもしれませんが。

この実践により難を逃れて帰宅しました。中学生の頃よりこういった経験を山のように積んでいるので、羞恥神経はとっくに切れており、ダメージはありません。むしろ注目は快楽になっています。問題ありません。

問題と言えば凍った肉を持ち歩いたので指先がかじかんでしまったことくらいでしょうか。自販機でサムゲタンを買うならエコバッグを持って行くことをオススメします。

 

解凍する編

開封してみましょう。

左側の白い塊がサムゲタン本体、辛味噌、そしてラーメンが入ってました。

こういう「本体」と「その他二つ」の組み合わせを見ると『クロノトリガー』のラスボス「ラヴォス」を思い出しますね。

ラヴォスも本体とその他ふたつのパーツに分かれててね。それぞれ物理攻撃と魔法攻撃と回復魔法を司ってるんですよ。

で、普通真ん中のやつが本体だと思って集中して攻撃するでしょ?そんで真ん中のやつから優先的に倒すんだけど、実はこいつは本体じゃなくて、両サイドにいる「その他」ぽいやつのどちらかが本体なんですよ。真ん中の本体ぽい奴こそが「その他」だったというね。初見の時はしてやられましたよ。

思い出しますね。(個人の見解です)

 

ご丁寧に調理法まで入っていました。

どうやらラーメンも一緒に食べるみたいですが、今回ラーメンは「シメ」として食べることにしました。理由はありません。気分です。

ボウルに熱湯を注ぎ、サムゲタンを沈めます。

こういうの解凍するときのお湯の温度って何度が適正なのでしょうか?ぬるま湯じゃあ意味がなさそうで、いつも湯気が立ち込めるほどの熱湯にしてしまうのですが、ビニールが溶けるのではと不安になります。不安になりますが、溶けたことはないので大丈夫だとも思っています。それってつまり、もう何も考えてないのと一緒ってことですか?

 

2時間くらい放置したでしょうか。漫画を読んでたら2時間なんてあっという間です。

袋の上から揉んでみたら赤子の脳みそくらいの柔さになっていたので、解凍は成功です。

解凍したサムゲタンを土鍋にGO。

ここからどれくらい火を入れればいいのかわかりませんが、感覚です。野生の勘に頼りましょう。食べられると思ったら食べられるのです。

でもなんか、なんでしょう。具が少ない気がします。

とここで、調理法のチラシを見てみると、

なるほど。

カスタム要素があるわけですね。

キャベツとか入れたら美味しそうです。長ネギも入れよう。豆腐はなかったかな。

どれ、野菜室には何が残っているかな。

 

完。

 

腐らないように保存してたコロネではお話になりません。

 

とりあえず胡椒でも振っておきましょう。いいんだ。今回は。

 

そうこうしているうちに地獄みたいにぐらぐらして沸騰し、湯気がもうもうと立ちのぼってきました。

いけんべ。

これにて完成です。おつかれさまでした。

 

食べる編

では食べていきましょう。にんにくと薬膳的な、滋味、の香りがします。じつに食欲をそそります。

箸でまさぐれば、お肉がほろほろにほどける。煮込みまくった肉ってなんでこうも美味しいんだろう。まだ食べてないけど。

いただきます。

 

・・・・・・(黙食)

 

・・・・・・

 

うまぁ~~~

 

思わずガッツポーズをしました。食べる前から分かってたけど、これは勝った。

これでもかってくらいやわらかくなるまで煮こまれた肉にスープのうま味が染み込んでる。噛むと「じゅっ」てあふれる美味しさ。これが嬉しい。「じゅっ」が嬉しい。肉と男はしたたるのが良い。

冷凍なのに、自販機なのに、ちゃんとしっかり美味しいです。

サムゲタンは1回しか食べたことが無いのですが(冒頭のサムゲタン屋うんぬんの話は嘘です)、お店のものと遜色有りません。

骨まで食べられるとのこと。

ほんとうか? 箸で持つとしっかり骨ですね。

かじりついてみましょう。

食べられる!

難なく骨も食べられます。歯のない老人でもいけるんじゃないかな。いや、それはどうだろう。歯はあったほうがいいかもしれない。

それにしても骨を食べられるって嬉しいですよね、なんか、滾る、っていうか。野性味があるっていうか。

骨にも栄養はあるわけで、それを無駄なく食べれてるので得してる気分もあり。

ちょっと高い鮭の水煮缶のやつとかも骨まで食べられるじゃないですか。あれもう、骨食べるために買ってるみたいなところある。高いから買えないんだけど。

骨は普段捨てちゃう部分だからこそ、こうして食べれられると非日常感もあって、骨食はいくつも嬉しいところがあります。もう骨ばっかり食べてやろうかな。こんなに嬉しいなら。

もち米と高麗人参

高麗人参って人参と言うわりに人参のていを成して無い。根です。太めの。

でもほくほくしていてちょっとしたお芋のような食べ心地。こいつに関しては美味しいとかは特にないですね。いつもっ食べないものを食べてるな、って感想です。

 

まぁ、味が濃くてビールの合うこと。

 

具をあらかた食べ終わったので、シメのラーメンいきます。

ぐらぐらッと煮立ってほぐれたら完成です。

言うまでもなく美味しい。

意外と太麺でもちもちして美味しかったんですけど、太麺だったのって、最初から麺を入れちゃってても伸びないようにする工夫だったのかな。

皆さん、好きなタイミングで入れてください。

私は皆さんの行動を制御する権限を持ち合わせていない。皆さんが私の行動を制御できないように。

 

けっこう味が濃くて、これ飲み干したらヤバいだろうな塩分、と思いましたが、飲み干してしまいました。

なぜなら「栄養」だから。

この汁に栄養が溶けているんです。見えないだけでそうなんですよ。

我々はこの汁を活用しないことには元手を取れません。汁を飲み干せないという方はタッパーとかジップロックに入れて冷凍しておきましょうとりあえず。いずれなにかに使えるかもしれない。使えないかもしれない。可能性は無限です。あなた次第。

 

いかがでしたでしょうか?

いかがでしたでしょうか?

 

美味しかったです。

でも野菜とか豆腐とかちょっとだけ具は用意した方がいいでしょう。

けっこう味が濃いのもアレンジの許容範囲を広くしてくれます。

 

ただ、汁をすべて飲むとものすごい胃もたれになるので気を付けてください。

栄養はすべて漏れ出ましたのでほどほどに。

 

さようなら。

 

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