蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

仕事終わりの いちごミルク

  ろいろあって、なんの成果もあげられないまま残業を4時間してしまい、こうなったら笑うしかなくて「もうやだ😂」とか言ってお茶を濁したけど普通にぐったり疲れてもう無理。

 

    残業なんてそもそもすべきじゃないのだ。

 

    だけど、どうしようもなく仕事が終わらない日だってあるものだ。

    空腹も一定のラインを超えたら感じなくなり、むしろなぜか満腹感があるから不思議だ。おそらく、この虚無の満腹感のラインを超えたら「飢餓」がはじまるのだろう。

 

    お茶も飲めない、トイレにも行けない、あたふたとオフィスを走り回り、半泣きでコントロール・パネルをいじり、Googleで調べ、努力はしたけど問題は解決しなかったどころか当初の目標の半分しか達成できず、脳裡に『進撃の巨人』で調査兵団の団長が仲間を巨人に食い尽くされてのこのこ帰ってきた挙句、町民に「なんの成果もあげられませんでした!」と泣く場面がよぎる。

    悲壮感はそれに勝るとも劣らなかったであろう。

 

    先輩は空腹と脱水症で立ちくらみを起こし、私は思考がより鈍麻になって時計が読めなくなった。もう帰ろう。今日は終わりにしよう。タイムアップだ。先輩はそう言った。

    当初の予定と大幅に遅れた仕事の成果をユーザーさんに平謝りし、後日リスケして必ずや今日のカタキを取ることを誓った。

 

    そうして私たちは長い1日を終えて、駅で別れ、私はホームに立ち尽くした。

    帰ったらブログを書かなければならない。でもだいぶ遅くなっちゃうから、電車の中で書こう。そんなことを思ったとき、ブログは休もうかとまた自己肯定感を安易に自傷したくなった。

 

    ひどく喉が渇いていた。ホームの自販機に寄ると、目に入ったのは いちごミルク だった。

    人を馬鹿にしたような色、意識の低いパッケージデザイン、卑しさ全開の飲む糖分。大人の男が、一匹の男がだよ、こんな女児の飲むようなもの飲むわけないだろ、田分け。

    なにもかも悲しくて面白くない。おれ以外のすべてが死ねばいい。私は財布を取り出して、自販機のボタンを押した。

    いちごミルクはガコン、と受け口に落ちてきて。

 

    気付いたら買ってたし、喉を鳴らして飲んでいた。

   意思に反していた、というよりか、意思に正直であった。肉体の求めるまま、無意識の欲するまま、低俗なファンシードリンクに身を溺した。

    うまい。うまい。うまい。

    喉が潤うだけでなく、細胞のひとつひとつが糖分の熱量に歓喜し、躍動する。血糖値が上がる。精神までも潤う。甘味がいきわたり、視界が広がる。欣喜して踊りたくもなる。叫びたくなる。歌いたくなる。相対的に、私は今までなんてひどい状況だったのだろうと可哀想になる。不幸は悲しい。悲しいは不幸。

    幸せって、なんて幸せなんだろう!

    いちごミルクを飲んで偏差値が7くらいになってしまったけど、いいものだなぁ!

    ハッピー!ハッピー!ハッピー!サンシャイン!

 

    

    つらい1日であったが、いちごミルク先輩の助けを借りてなんとか電車の中でブログを書けたことだし、あと2日がんばろうと思えた。

    3連休に入れば私の勝ちなのだ。