蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

肉体に訴えかけてくる良さ

ぅちゃんが我が家に来てから数日。毎日のように音楽をかけ、すぅちゃんを楽しんでいる。

小さくて可愛いのに渋い見た目で、もうずっとここにいてくれろ、と毎日声をかけて撫でまわしている。

もうちょっと良いお部屋に住まわせてあげたいな、と親心まで芽生えている。本棚のワンスペースに入れてあげたら可愛いんじゃないかって思ってる。もしも他人に貰われることがあったら、そいつを7回殴ろうと思う。

 

ところで すぅちゃんとは、音楽プレイヤーのことだ。

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見た目可愛く、マテリアルな手触りが優しくて温かみがある。

 

音質も値段の割には良いと思える。

というか私はあまりオーディオマニアでもなく、どれくらいが値段相応なのかわからないが、とにかく「良い」と思えるのだった。

 

なにが良いって、ベースがいい。

 

低音ってやっぱり大事なんだなぁと聴きながら実感した。

臓器に直接響いて肉体的に音楽が「わかる」かんじ。音楽は頭で聴くものではなくて全身で聴くものなんだ。いや、耳で聴いてるんだけどさ。響きの実感としての話。

低音がぶりぶり鳴ってると全身が音に包まれる感じがしてひじょうに気持ちがいい。

iPhoneのスピーカーから聴いたり、ヘッドフォンで慎ましく聴いていた時は、身体を使って聴いている感じではなかった。音楽を「理解」することはできても、身体で「了解」することはできていなかった。

そうだった。音楽ってプリミティブで直接的に肉体と感情に訴えかけてくるものだった。難しいものじゃなくて、好きか嫌いかだけなんだった。

そう思った。

ビリー・アイリッシュの「Bad Guy」をすぅちゃんで聴いてみたら、ベースがこれでもかってくらい出てて、なんなら歌よりも出てるんじゃないかってくらい主張してきて、これはライブで聴いたら気持ちよくて失禁するかもしれないな、ってちょっと怖くなった。

 

音楽を肉体で聴くことは、とても楽しい。

 

 

バンドでもオーケストラでも、ベースが充実してると聴いている側は気持ちがいい。

それはやはり、ベースだけが臓物を揺らすことのできる楽器だからだ。

肉体的に訴えかけてくるからだ。

ドラムスと合せて肉体に訴えかけるリズム隊さえちゃんとしてれば、バンドなんてどうにでもなる、とさえ言い切れる。

だからバンドをやっている子は、ギターやキーボードはそれなりにしてベースを目立たせてあげたほうが演奏力が高いように聴こえるから、ベースアンプはメモリをMAXまで上げるようにしたほうがいい。

バンドでベースのやつがやたらモテるのも、結局はそういうことなんだと思う。

 

肉体的に訴えかけてくるのだ。