蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

梅酒の扱い方は死体と同じか

日漬けた梅酒はなんだかもう飲んでも差し支えないように見えるが、少なくともあと3ヶ月は待たないといけないらしい。

梅の色は薄黄色に変色し、蓋を開けると梅酒の匂いがちゃんと漂う。

時々揺すってやるといいらしいので、瓶ごと揺らす。どの程度混ぜればいいのか分からないので、瓶の中で渦を発生させるくらい結構強めに揺すっている。これがいいのか悪いのかもわからない。

たぶん、梅の実を傷つける可能性があるから、優しく混ぜるくらいでいいのだろうが、つい過干渉してしまう。

 

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気になるのが、氷砂糖が融けきっていないことと、梅が浮かんでいることだ。

水中に目を凝らすと糖分が漂う陽炎が見えるが、氷砂糖は融けきっていないし、その糖陽炎に持ち上げられるように梅が浮かんでいる。

チョーヤの梅酒を見ればわかるように、梅は本来沈んでいるものだ。

我が家の梅は今後沈むのだろうか?

浮かんでいるのも可愛いけれども。

 

可愛いからついつい瓶を暗い場所から取り出してじっと眺めてしまうのだが、梅酒にとってあまりよくないのだろうか?また、蓋を開けるのも控えた方がいいのだろうか?

暗くて冷えてる場所で保管すべし、と各サイトには書かれている。明るくて暖かい場所に置いておくと、死体と同じで腐敗するものとみた。

死体を過度に揺さぶるのもよくないのと同じで、梅酒もあまり干渉せず、時々そっと棺桶の外から見つめるくらいが程よいのかもしれない。

梅酒とは、梅のミイラを酒に漬けて飲んでるに等しい。死んだ梅だ。写真を見てもわかるように、「生き生き」した様子ではない。

そういえば、死体は はじめ体内の空気やガスによって水に浮かんでいるが、気体がすべて抜けると水よりも密度の高い肉や骨は水中へ沈むじゃないか。

つまり、梅もしばらくしたら瓶底へ沈むと考えられる。

なるほど。

 

そう思ったら安心したし、不穏にもなった。