ふとしたときに頭の中に快活な音楽が流れてなんの曲だろうと思っていたが、なにか心の底から出てきたナチュラルなミュージックだろうと特に気にも留めずに過ごしていた。
てーてーてれってーてーてれてーててー
てーてーてれってーてーてれてーててー
てれれれ、てれれれ……
今朝急に、これが何の曲だったか思い出した。
『ウルトラマン ガイア』のOPテーマである。
ウルトラマン ガイアは私が幼少期、ビデオテープが擦り切れるくらい観ていたウルトラマンのシリーズのひとつだ。
ストーリーも怪獣たちもいまいち思い出せないが、とにかく「死ぬほど観ていた」こととオープニングテーマだけは覚えている。
さらに詳しく動画をあさってみると、私が覚えていたのは正確にはOPテーマではなく、OP曲をアレンジした「次回予告」の音楽であることが判明した。
ちょっと話それるね。
動画の後半に劇場版の予告と特典の「おにぎりケース」が出てくるのだけど、この「おにぎりケース」持ってたし、今見るとめちゃくちゃかわいいな。
もう壊れちゃったかな。実家に残っているとは思えない。
サンリオか?ってくらいかわいい。おにぎり専用ケースってコンセプトがそもそもいい。いかにも幼児が幼稚園とかピクニックに持って行く用じゃないか。
かわいいな。欲しい。自分が親だったらぜったい子に持たせたい。
話戻すね。
なんで次回予告の曲が放送から20年以上経った今も流れているのか、ちょっとわかる。
たしか週ごとにビデオに録画してて、その週分を次回まで繰り返し繰り返し見ていたからだ。親の録画が甘かったのだろうが、オープニングは録画されず、なんか話の中途半端なところからビデオは始まっていたような記憶がある。
次回予告は必ず録画されているから、次回を楽しみに何度も何度も視聴しているうちに、海馬の深いところに曲の音符ごと焼き印を入れられたのだろう。
そのビデオも古いテレビと一緒に捨ててしまった。残しておけば貴重な資料になったのに。
子どもの頃は同じ内容のお話を何度だって飽きずに見れた。毎回初めてのように新鮮な気持ちだった。
そのころ繰り返し聴いていたもの、観ていたもの、それが情操教育にきわめて重要な影響を与える。私の場合はそれがウルトラマンだったわけだ。いまでも曲がふとしたときに頭の中に流れるくらい。
それがどのような影響を与えたかはわからないけれども、一般的な生活を小市民らしく送れているから、少なくともウルトラマンは有害なものではなかったようだ。
自分に子どもができたら、ベートーベンの「田園」を繰り返し聞かそう。
20年くらい経って無意識に「田園」を口ずさんでいたら、教養深そうな人に見えて面白いから。
(この文脈で、こういう発想に至るということは、ウルトラマンが有害な影響を与えた証左になりはしないだろうか(いいや、ならない(反語)))