蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

さよなら「まちかど情報室」/チェアリング協会/文明開化

NHKの「おはよう日本」のイチコーナーに「まちかど情報室」という有難い特集があって、その名のとおり、巷で話題のことや話題になりそうなことを取り上げて共有してくれるので毎回発見があって世間知らずの私には面白く、これの視聴を人生至上の楽しみとしているのだが、3月限りでコーナーは終了するらしい。終わった、私の情報源。

本当かどうかわからないが、20年も続いたらしい。

20年続けられることなんて、せいぜい心臓の鼓動と呼吸、まばたきくらいなので、とてつもなく凄いことだと思う。

本当かどうかはわからない。番組の中で20年と言っていた気がするし、私の願望が記憶に蹉跌をきたしているのかもしれない。

 

今朝は「チェアリング」を取り上げていた。

公園や河川や海浜公園や砂漠やダクト前、どこでもいい、好きなところにアウトドア用の折り畳み椅子を設置して、自然の雰囲気を楽しみながら自分の時間を過ごすというものだ。

ほう、随意に座れるというのは実に文明的だ、と関心していると、「この方は……」と唐突に紹介された男性が一人。

氏は「日本チェアリング協会」の会長らしかった。

驚いた。

チェアリングにも協会があるのだ。

チェアリングとは要するにどこでも座れるということなのだが、チェアリングにはその「要するに」を抜かした部分に真髄がある。とは言えやっていることは「座る」ただそれだけである。

「折り畳みの椅子を置き、随意に座れるし、座らなくてもよい。晴れた日にやるのが骨。雨の日は濡れる可能性がありますからね。新鮮な空気と景色を背景に仕事をするもよし、読書もよし、何もしないもよし、というわけですな」と丁寧なプレゼンをする氏。

驚いた。

座ることにも情緒や価値があるということ、そしてなによりも、協会があるということ。

なんにでも、協会、はあるのだ。

チェアリングにだって協会がある。

この世の名前のついているすべての物事は「協会」を持てる可能性を秘めているのだ。

 

やっぱり今日も「まちかど情報室」には発見があった。このコーナーがなくなってしまうのは大変に惜しいことだ。(22年3月末で終了)

 

ところでチェアリング、協会長の働きもあって、ひそかに気になりはじめている。

折りたたみ椅子もそんなに負担じゃなさそうだし、なんならベランダに座るだけでもいい気分転換になりそうだ。キャンプと違って気軽なのがいいし、気負わなくても良さそうなのが魅力的だ。

実に文明開化的だと思った。