蟻は今日も迷路を作って

真面目な話からそうでない話まで。本当の話から嘘の話まで。蟻迷路(ありめいろ)という人が書いてます。

「白い恋人パーク」に行こう!

幌の「白い恋人パーク」という施設に行ってきた。猛烈な雨が降っていた日だった。

白い恋人パーク」とはその名のとおり銘菓・白い恋人の工場見学や菓子作り体験ができる場所だ。

宮の沢という地下鉄駅で降りると「白い恋人パーク→」と看板が出ていて、曲がり角のたびに「アチラ→」「まっすぐ↑」「エスカレーター上って右折すぐ→」と丁寧に案内があってわかりやすい。人々の流れをちゃんとわかってくれている。

外はひどい雨風で、はっきり言って白い恋人パークが屋内施設でなかったら即刻引き返していたレベルだった。

5分ほど歩くと甘ったるい色した「いかにも」な施設が見えてくる。

大雨の影響なのか、正門みたいな大きい門が開いておらず、通用口?みたいなところからしか入れそうにない。

おかしいなと思いながらも、ともかく門をくぐり行くと、渡り廊下を人々が右往左往していてなんなのかよくわからないが混んでいる様子。人混みをかき分けていくとどうやら受付は左手にあるらしいことがわかった。

ただ受付が混んでいるわけではなく、なぜか渡り廊下だけやたら混んでいる、不可思議な状態だった。

 

園内には白い恋人やバームクーヘンを生産しているラインの見学をできるところがあって、ガラス越しに工場の様子が見れるのだが、それよりも気になったのは入り口にいきなり「工程7」と中途半端な数字から見学コースが始まっていたことだ。

工程7はパッケージング、すなわち完成した菓子を機械で詰める最後の工程になるのだが、なぜ入り口で最後の工程を見させられるのかよくわからない。みんな口々に「詰め込んでるね……」と言いながら先へ行く。通路を進むと、工程6、工程5、と逆回りになっているとわかった。鮭が遡上するがごとく、逆から工程を見させられているのだ。

一方通行の通路かと思いきや袋小路になっておりいちばん奥でUターンせねばならず、そこで人々の滞留を巻き起こしていたのと、通路途中にドデカ白い恋人と写真を撮れるコーナーがあって狭い通路の真ん中で行列ができていたために見学どころではなかった。逆走者もまた作業ラインを見ているのでぶつかりそうになる。

奥まで行って気付いたのだが、どうやら一本の通路の左側が生産ラインで、右側に作り方の解説が書いてあってそちらでは工程1から説明がなされていることから、なるほど、まず右側で文章とイラストを見てから、奥でUターンして生産ラインを帰りしなに見ろということかとやっとわかったときには、遅かった。

人の数はそんなに多くないのになんか混雑している感じがして居心地が悪いスペースだ。

だが、こんなのは序の口でしかなかったのだ。

 

他の展示スペースも袋小路になっているところがあり、人々が滞留して混乱をきたしていた。

広いとはいえない階段が真ん中で分断されて右側通行と左側通行になっていて逆走が許可されており、順路はあって無いようなもの、ぶつかりそうになりながら進まねばならず展示を見ているどころではない。

この施設、動線がやばい。

ぜんぜん人の動きを計算に入れていない。縦横無尽に人がウロウロするのでカオスだ。

駅からここまでの動線は確保してるのに、なんなんだ。

とにかく展示が見にくくて、それがもはや面白い。

どこに何があるのか、マップも見にくいしエレベーターもあるもののそれがどこへ行けるのかよくわからない。

展示室の隣に小さい部屋みたいなスペースがあって、人が集まっていたのでなんか動画展示でもやってんのかなと思って後で覗いてみたら、そこはエレベーターホールだった。そんなことある?

笑えてくる。

動線がヤバいことがわかればさほどなストレスもなくむしろそれ自体を楽しめる。人がなんか移動しにくそうにしているとその理由が明確になる。

有料エリア内にカフェがあって、そこで一服したのだが、そのレジもおかしかった。

キャッシャーが店内ではなく外側を向いており、会計は店の外でやるのだ。内側でできるスペースは充分にあるのに。どうしちゃったんだ。ホットチョコレートは美味しかったのに。やはり動線というか、なにか視点がおかしい向きになっている。

 

いくつか展示を見るとすぐに出口になる。

出口は入口に戻ることはなく、別の棟のよくわからない場所になる。

だいたいこういうのって施設をぐるっと回って入口に戻ってくるものだとばかり思っていたのだが、私たちの常識は覆された。車もないから駐車場に出れても仕方ないし、雨だから遠回りしたくないし、どうしようかとキョロキョロすると、展示の有料スペースが再入場可能だと表示を見つけた。

再入場、と言っても再度入口から入るのではない。

出口から逆走するのだ。

これにより入口へ戻れるのだが、また人々の混乱をきたすことになる。いいのかそれで。

ともかくこれで逆走者が多いのにも合点いった。

 

ここは本来、晴れていれば屋外にも見学する場所があるらしいし、予約をすれば菓子作り体験などもできるところで、展示の見学をメインとする場所ではないので私たちの目的が間違っていた。

行く際には予約をして、体験をした方がいいだろう。

私個人的には、この施設の動線のヤバさを体感できて結構爆笑したので大変満足だった。

皆さんにもオススメです。