蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

悔しさと成長の日々

職して2ヶ月が経った。

わかんねーままいろんなことが進んでいく。まだ赤ちゃんなのに陸上のスタートラインでクラウチングスタートをやらされてる。

目の前の仕事に精一杯で、もうとにかく、刹那的に生きてる。起きる、仕事、寝る。猫みたいな日々。未来のことなんてわからんし、過去には失敗や後悔や未熟さだけが残っている。ここにあるのは現在だけだ。

上司や先輩に、仕事の全体的なことを説明してもらう。

それがよくわからない。

いや、頭では理解できているのだけど、実際のところその「全体」をまだ経験していないから、実体として掴めていない。情報として知ってるだけ。

「醤油ベースのタレを豚骨や鶏油を溶かしたスープで割って、小麦粉をこねた麺を入れて、チャーシューや海苔やほうれん草をトッピングしたもの」と言われてなんとなくラーメンを思い浮かべられるけど、食べてみないとその味とか匂いまではわからない。それと同じ。

なにをするにも経験が足りない。

いまのこの仕事に対する、目というかな、視点が未熟だし、考え方のシステムがインストールされていない。じわじわ、インストールされてる。たぶんまだ、5%くらい。

上司に提出した書類や納品物はことごとく赤字を入れられて返ってくる。その指摘が的確で、自分の能力の低さにほとほと呆れてしまう。プロだな、と思う。

日々、自分の「できない」と向き合っている。

 

それなりに大変だけど、でも、楽しい。

やりがいのある仕事に巡り会えたことを喜んでいる自分に気づいて、ちょっと嬉しくなる。

たしかに、できないことだらけで落ち込んだりもするけど、でも、反面それをありがたくも思っていて、強がりなんかじゃなくて、まだまだ成長の伸び代がある自分に嬉しくなっているのだ。

前の仕事では無かった感覚だ。

前の仕事は見上げれば曇天が空を覆っていて光なんてどこにも無かったけれど、今は見上げれば星が瞬いている。希望があり、未来があり、それがとても嬉しい。

 

できないことは多いけれど、着実に自分の成長を実感できる日もあった。

ベテランの先輩ですら、毎日のようにわからないことが発生したり、トラブルが起きたりしているみたいで、ずっと勉強してるみたいな感じだと言っていた。

そうやって自分の成長を捉えられるようになりたい、ずっと。