昨日のお昼に、つけ麺屋でつけ麺食べてたときのこと。
有線放送でYOASOBIの「アイドル」が流れてきて、あーこの曲は本当に好きだなぁと思って、まぁ普通に麺を啜りながら聴いてた。
「アイドル」を耳にしない日はないのではないかというくらい、2023年はどこでもかかっていた。間違いなく2023年のMVPだ。
原作の『推しの子』も好きだし、アニメも非常によかった。この漫画がなければ、この曲はなかったのだと思うとなんとも不思議だ。
有線で聴いていたところ、あらためてこの曲のとてつもなさに感服した。
歌詞とか原作の背景とかメロディとかリズムとかいろいろとすごいのだけど、複合的に、この曲全体としてのパワーというか、ポテンシャルというか、オーラというか、秘めているもの、つまりはこの曲そのものの存在がなんだかすごく尊くて偉大で、圧倒的なのだ。
完璧なアイドルにして、完璧な楽曲。
もうこれ以上どうすることもできない、手の入れようもない、極めて強固な普遍性を伴う「素晴らしさ」を持った曲だ。
一曲の中における感情の情報量が多いのに、最後は愛に帰結する。
なんかもう、いろいろとすごくて、泣いた。おれが啜っていたのはつけ麺ではなく、涙だった。
泣いたといっても、2粒くらい、涙が頬を伝っただけだ。でも、本物の涙だった。
「アイドル」のあとはあいみょんの「愛の花」が流れた。
これもすごい曲。
愛を伝える方法っていろいろある。言葉にするなら、短編小説でもいいし、原稿用紙数百枚の長編小説でも伝えられるし、和歌でも俳句でも、愛の気持ちを切り取ることはできる。そしてもちろん、歌にのせても。
「愛の花」の最後、サビの終わりに
「言葉足らずの愛を 愛の花をあなたへ」
と冒頭のフレーズに戻るところが飾り気もなく真っ直ぐで、涙が出る。
あいみょんは、なんて真っ直ぐなんだろう。おれはいつかこんなふうに、愛する気持ちを抱きたい、伝えたい。
つけ麺屋で有線を聴きながら、2回泣いた。
「空が晴れずとも 愛を胸に祈るわ あなたに刺さる雨が 風になり 夢を呼び 光になるまで」
この歌詞も好き。
愛、祈りなんだよ。
人間に生まれてこれてよかったとさえ思うよ。人間は祈ることができるから。
難しい言葉なんていらない。真っ直ぐな言葉にのせれば。
ほんと泣ける。
涙がバレないようにそそくさと店を出た。
どうしてこんなにいきなり泣いたのか、自分でも情緒の不安定さに慄いた。
おそらく、正月休み明けの労働初日というのも多分に原因となっている。