蟻は今日も迷路を作って

くだくだ考えては出口のない迷路に陥っている

なにもしない日

 に一日、何もしない日を設けている。

 その日はたいてい日曜日で、ブランチの時間まで眠って、軽く食事をして、17時くらいまでまた眠り、ベッドの中でうだうだして、夕食を食べ、早めの時間に眠るのだ。

 眠っている時間の方が長くて、我ながらよくこんなに眠れるなぁと思うけど、寝ても寝ても眠いのだから仕方がない。脳みそが麻痺しているような一日で、視界にピンク色の靄(もや)がかかっているような、眠気の一日なのだ。

 寝溜め、なんてできないことはわかっているけどやろうとしてしまう。

 今日で一週間分の眠りをやっておかないと……と焦ってしまう。

 でもたぶん、眠りを溜めているのではなくて、一週間で足りなかった分の眠りをここで補っているのだろう。

 なにもしない日があるのとないのとでは翌週のパフォーマンスが大きく違う。

 

 こういう日は幸福なんだけど、「なにもしていない」ということが逆説的に心を鬱々とさせるのだから、人間てのは愚かな生き物だ。

 なにか読まなきゃ、なにか書かなきゃ、どこかへ行かなきゃ……そういう焦りが生じる。

 だけどできない。やる気が起きない。有意義に寝ていたい。

 

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 今日やったことといえば、10時ごろに起きて、パンを食べ、12時頃に車を運転して母と妹を二人の職場まで送ってやり、帰ってきたらサイバーマンデーセールで購入したKindle端末が届いていたのでその設定をし、ためしに一冊購入してみただけである。まだ読んでいない。

 あとは、18時まで眠っていた。途中何度か起きたけど、すぐに寝た。夢は何ひとつ見なかった。

 煙草がないことに朝気付いたけど、買いに行く気力すらない。これを機に禁煙でもしてみようかしら。しないだろうな。

 

 無気力。

 

 だけどこう書いてみると、意外と活動してるじゃないか、と思った。

 車を運転し、Kindleを設定してる。

 あれしかし、こう書いてみると、ほとんど何もしていないことに気付いた。空虚を埋めるためには文字で埋めていくに限るな。短く書いてはいけない。

 

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 Kindleは熱烈に欲しかったわけではないのだけど、セールで6000円OFFになっていたので、自分への誕生日祝いとして買った。

 やはり紙のページをめくる方が好きだが、文庫本はともかく、ハードカバーの新刊は持ち運びにも大きいし満員電車だと広げようもないので、Kindleはハードカバー用に使っていこう。

 防水だからお風呂でも読めるし、読書ライフに自由度が出てきて楽しくなりそうだ。

 えっちな漫画も買えたりするのだろうか?本棚にえっちな漫画を並べるのはちょっと恥ずかしいのだ。年頃なので。

 

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 ブログを書いたら、ちょっと一日なにかやってやったぞ感が生じてきた。

 心に体温が宿ってきた。

 よしよし。やはり空虚を埋めるには文字に限る。金もかからないし良い娯楽だ。