まずはこの動画を見ていただきたい。
ジャーナリスト・田原総一朗氏の朝食のルーティン動画である(1分くらい)。
100万回再生を超える人気動画だ。
紙と本の山の中で、独自の哲学を持った朝食を変わらぬルーティンで食べる姿は、食べるというよりも「食う」ってかんじがして、なにか「そういう動物」が捕食をしている様子を垣間見ているような気持ちになる。人が食べてる様子は見てみると結構気持ちよいものだ。
田原さんのこの食事風景はクセになる要素がいくつか、人それぞれにあるみたいで、数日に一回は見てしまう魅力がある。
水分を多量に摂取し、レタスをバキバキと手でちぎり、トーストにたっぷりいっぱいのバターをのせ、そして目玉焼きを食べる。
この動画には、田原流の「目玉焼き」が登場する。
この目玉焼きが一風変わっていて、すごく気になるので、私も作ってみた。
作り方
・水を張ったフライパンに卵を落とす
・火にかける
・卵に火が通るのを待つ(3分くらい?)
作る、なんてたいそうなものでもない。
フライパンに水を張って卵を落とし、火にかけるだけだ。
だが、この水を張ったフライパンで目玉焼きを作る、というひとつの工程が私には馴染みがなく新しかった。
水の中で卵はふわふわと漂い、水と一体化してしまうのではないかと心配になるが、15秒もすれば白身が白くなってきて、水とは交わっていないとわかるようになる。
しばらくするとブクブク泡立っておびただしく、はなはだしくなる。吹きこぼれそうだったら火力をおさえればいい。ここまできたら火を消して余熱でもいけるかもしれない。
ここで完成でもいい。あとの火加減は個人の好みだからだ。私は半熟が好きなのでもう少し火を通す。
周りの白いものは汚れではなく、剥がれた白身だ。これも見た目は悪いが、当然食べられる。
半熟具合はこれくらいでいいだろう。
私はこれを白いご飯にのせ、カツオ節と醤油をかけて「目玉焼き丼」にするのが好きだ。
白身はつるんとして、黄身はトロトロ、ほどよい口溶けが、ものを飲みこみにくい朝でも食べやすい。旨い。
この食べ方を気に入って、週に3〜4日は実践してる。
目玉焼きはホテルみたいなちゃんとしたものを作ろうとすると存外時間がかかったり、半熟に仕上げるには見張ってなきゃいけなかったりで、意外にも手間暇がかかる。
この田原流はほっとけばいいし、すぐに完成するし、油を使わないので、時間にも経済にもよい。
もしも自分に子どもができたらこの目玉焼きしか与えないようにする。それで、我が子が大きくなってどこか外でスタンダードな目玉焼きを見たときに、驚愕してほしい。